2016年12月16日金曜日

中島敦『狐憑』

中島敦『狐憑』を作りました。

何か気の利いたコメントを書きたかったのですが、思いつかないのであらすじだけ。


「ネウリ部落のシャクに憑きものがしたといふ評判である。」


平凡な若者だったネウリ部落のシャクは、弟の無惨な死をきっかけに譫言(うわごと)を言うようになりました。村人たちは「憑きもの」がついたシャクの話を聞こうと毎日彼の家に集まってきます。はじめは弟を失った悲しみを語っていた彼でしたが、やがて自分の望んだもの(それは湖を泳ぐ鯉であったり、草原の牝狼であったり)の哀しさや楽しさ語るようになりました。

遠い昔、文字が存在しない村で起こった事件。興味のある方は文庫本を読んでみてください。