2025年12月25日木曜日

次の本ができるまで その340

自省録 マルクス・アウレリウス・アントニヌス


第三章 10
ほかのものは全部投げ捨ててただこれら少数のことを守れ。それと同時に記憶せよ。
各人はただ現在、この一瞬間にすぎない現在のみを生きるのだということを。

第四章 5
君の頭の鋭さは人が感心するほどのものではない。よろしい。
しかし「私はうまれつきそんな才能を持ち合わせていない」と君がいうわけに行かないものがほかに沢山ある。それを発揮せよ、なぜならそれはみな君次第なのだから。
たとえば誠実、謹厳、忍苦、享楽的でないこと、運命にたいして呟かぬこと、寡欲、親切、自由、単純、真面目、高邁な精神。
今すでに君がどれだけ沢山の徳を発揮しうるかを自覚しないのか。
こういう徳に関しては生まれつきそういう能力を持っていないとか、適していないとか言い逃れするわけには行かないのだ。

第四章 17
あたかも一万年も生きるかのように行動するな。不可避のものが君の上にかかっている。
生きているうちに、許されている間に、善き人たれ。




※どちらさまも良いお年を。