ゲーテ先生の人生講義 2時間目
言論の自由を叫ぶ者は、
それを濫用しようとする者にほかならない。
ああ、あの団体ね。
考えかたであれ服装であれ、
流行を追わないのが老人にはふさわしい。
ヒートテックを脱いだらすぐにエアリズム。
日々は、それ自体としてはあまりにも貧しすぎる。
五年単位にでもまとめないかぎり、収穫はない。
まとめても集めても貧しさは変わらず。
数人の人たちが互いに大いに満足し合っている場合、
彼らが思い違いをしていることはまず確実だ。
仲介役:こんなはずじゃなかった。
人はだれでもその本性のなかに、もしそれをおおやけに口にすれば
他人の顰蹙(ひんしゅく)を買うにちがいないものをもっている。
上手く騙した者が勝ちなの。世の中はお金がすべてよ、と塀の中から女の声。
肉体に彩色を施したり、墨を入れたりするのは獣性への復帰だ。
TATOOを入れてみたいという発想がまず受け入れられない。わたくしには。
人間がほんとうに悪くなると、他人の不幸をよろこぶこと以外に、
他人への関心を持たなくなってしまう。
残念ながら居ますね、そんな人が。
※『ゲーテ全集』より抜粋