2021年12月4日土曜日

次の本が出来るまで その220

 ある朝のこと


しばらく前の朝のことです。

横断歩道で信号待ちをしている私の横に

自転車に乗った母子連れがやってきました。

保育園に行くのかな、と見ていると

女の子が突然、よく通る声でお母さんにこう言いました。

「ねぇママー、たましいってなにー?」

」私は、お母さんがどう答えるかを待っていました。

しかしお母さんは娘の声など聞こえなかったように

無言のまま前の信号機をみつめていました。

信号が変わり二人の乗った自転車は走り去って行きました。

私なら何と答えるだろうと考えましたが

考えれば考えるほどわからなくなり、あきらめました。

※それ以来、思い出しては考えていますが、気の利いた答えはいまだに見つかりません。

2021年11月29日月曜日

次の本が出来るまで その219

 前句付


前句付とは連歌・俳諧で、ある下の句(短句)の前句に対して、上の句(長句)の付句を試みること。(コトバンク)より 

一例を紹介します。



※私は10月の終わりに京都近代美術館へ「発見された日本の風景 美しかりし明治への旅」を見に行きました。展示された多くの絵画は、私をノスタルジックな気分にするのに十分すぎるほど魅力的でした。中でも特に、私はある絵に惹かれました。いや、絵に惹かれたというより、絵に描かれている車夫の「草鞋(わらじ)」に惹かれました。そして自分で作ってみたいと思いました。私はネットで「草鞋の作り方」を調べ、ホームセンターで縄を買い、動画を参考にいま作り方を学んでいます。あなたが訪れた底冷えの京都の町で、草鞋を履いた老人を見かけたら、それはきっと私に違いありません。(英語の文章をそのまま訳すとこんな感じ?)