ある朝のこと
しばらく前の朝のことです。
横断歩道で信号待ちをしている私の横に
自転車に乗った母子連れがやってきました。
保育園に行くのかな、と見ていると
女の子が突然、よく通る声でお母さんにこう言いました。
「ねぇママー、たましいってなにー?」
「!」私は、お母さんがどう答えるかを待っていました。
しかしお母さんは娘の声など聞こえなかったように
無言のまま前の信号機をみつめていました。
信号が変わり二人の乗った自転車は走り去って行きました。
私なら何と答えるだろうと考えましたが
考えれば考えるほどわからなくなり、あきらめました。
※それ以来、思い出しては考えていますが、気の利いた答えはいまだに見つかりません。