2023年10月30日月曜日

次の本が出来るまで その290

なんとなく覚えている話


ヨシオ君


ヨシオ君はいわゆるハーフである。

お母さんがドイツ人で、彼の美しい金髪とトビ色の瞳はそれを見事に受継いでいる。

保育園に通う息子と同い年であり、家も近いので、よく遊びに行ったり来たりしていた。

お正月に彼を見た。

私は車を降り家へもどる途中、少し離れたところにから彼に声をかけた。

「ヨッチャーン、あけましておめでとうーー!」と言うと

ヨシオ君は、こちらに向かって大きな声で

「アリガトーー!」と言ってペコリと頭を下げた。


※もう30年前のことですが印象に残っていたので書き留めていました。