2021年12月4日土曜日

次の本が出来るまで その220

 ある朝のこと


しばらく前の朝のことです。

横断歩道で信号待ちをしている私の横に

自転車に乗った母子連れがやってきました。

保育園に行くのかな、と見ていると

女の子が突然、よく通る声でお母さんにこう言いました。

「ねぇママー、たましいってなにー?」

」私は、お母さんがどう答えるかを待っていました。

しかしお母さんは娘の声など聞こえなかったように

無言のまま前の信号機をみつめていました。

信号が変わり二人の乗った自転車は走り去って行きました。

私なら何と答えるだろうと考えましたが

考えれば考えるほどわからなくなり、あきらめました。

※それ以来、思い出しては考えていますが、気の利いた答えはいまだに見つかりません。

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