本屋さんにはない昔の作家の埋もれた作品や、気に入った言葉を集めたものを 手キン(アナログの印刷機)で印刷して小さな本を作っています。
2015年5月16日土曜日
『我が子の死』 西田幾多郎
西田幾多郎は日本を代表する哲学者です。その著作『善の研究』は当時の学生の必読書でもありました。今回取り上げた『我が子の死』は、西田幾多郎が六歳の愛する次女を亡くした思いを綴った随筆です。いかにも学者らしい論理的な文章が、彼のどうしようもない悲しみをより強く感じさせます。彼は同じ境遇の友人を訪ねたり、ドストエフスキーやカントの言葉を引用し何とか現実を受け入れようとします。大きな悲しみの中で、哲学者西田幾多郎はこの過酷な運命をどのようにとらえたのでしょう。
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