2016年8月1日月曜日

アポリネール『アムステルダムの水夫』

アポリネール『アムステルダムの水夫』を作りました。
アポリネール(1880826 - 1918119日)は20世紀初頭のフランスで、いろいろな前衛芸術にかかわった芸術家です。今日では詩人としての名声が確立していますが、はじめは美術批評家として出発し、ピカソやブラックのキュビズム、キリコらのフュチュリズム、そしてオルフィズムやシュルレアリズムなどを次々と世に紹介したことで知られています。
自らも創作活動を行ない、死後に公刊された『カリグラム』(Calligrammes, 1918年)は、文字で絵を描くという斬新な手法で高い評価を得ました。


堀辰雄訳「アムステルダムの水夫」は「死後の許嫁」「ヒルデスハイムの薔薇」「青い眼」の4話とともに昭和11年山本文庫(18)として出版されました。港に降りたった水夫が殺人事件に巻き込まれていくお話ですが、シュルレアリストという言葉を生み出したアポリネールにしてはごく普通のミステリーに仕上がっています。