葛飾北斎 長寿の薬法
北斎が88歳の頃、知人が翁の長寿にして気力毫も衰えざることを称賛したところ、翁答えて「我に自製の妙薬あり、常にこれを服するがゆえに然るを得たるなり」と云って、その調剤法を手書して与えた。
文に曰く、
龍眼肉 皮を去り 目方 拾六匁
太白砂糖 八 匁
極上々焼酎 壱 升
壺に入れ能々封じ日数六十日
置きて朝夕猪口にて二つ宛御用ひ
右者長寿之薬に而候此故に八十八歳之唯今を
無病に而罷有候
畫狂老人 卍 ㊞
齢八十八歳
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※竜眼肉:ムクロジ科リュウガンニクの果実の仮種皮を乾燥させたもので漢方薬として用いる。滋養強壮、鎮静の作用があり、精神障害、不眠症、健忘症、食欲不振、貧血などに効果があるという。
※いちど買ってみよう。ことしもよろしく。
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