本屋さんにはない昔の作家の埋もれた作品や、気に入った言葉を集めたものを 手キン(アナログの印刷機)で印刷して小さな本を作っています。
明治45年(1912)、晶子は夫鉄幹の後を追ってひとりフランスのパリに旅立ちます。『巴里にて』は到着一カ月ほどのちに書かれた小品です。当時のパリのファッションや街の様子、置いてきた子供たちへの思いを素直に書き綴った旅日記です。
金銀の虫の啼くごと音を立つるオペラ通りの秋の夜の靴