麻布で気がしれぬ
江戸の諺です。江戸の麻布に六本木と云う地名がありますが、どこに六本の木があってこのような名がついたのか誰も知らないことから、「木の知れない」と「気の知れない」をかけて、心の知れない人のことを麻布と云うようになりました。
別の説もあります。
桜陰主人が云うには、麻布で気がしれぬという諺は「気」ではなく「黄」である。その理由は近所に赤坂や青山、白銀台、目黒村があるが五色のうち黄だけがない。故に麻布で黄が知れぬというようになったのじゃ、と。
俳諧の発句に
夜の菊 花は麻布で 黄がしれぬ
※やつァ麻布で気がしれねぇやまッたく、と今も霞ヶ関では頻繁に使われています。
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