『へんろう宿』井伏鱒二
──バスで寝過ごした私は遍路岬にあるたった一軒の宿屋「へんろう宿 波濤館」に宿泊することになった。この宿は宿屋としてはまったく貧弱であるが、五人も女中がいる。三人のお婆さんと、二人の女の子である。その日の夜中、隣の部屋で、泊りの客とお婆さんが、酒を飲みながら話をしているのが聞こえてきた──
『へんろう宿』は井伏が室戸岬への旅の途中に着想を得て書いた作品だと言われています。実際にこのような宿があったかどうかは不明です。
※YouTubeに朗読の動画があります。興味がある方はお聴きください。
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