2022年6月21日火曜日

次の本が出来るまで その244

最近のこと


梅雨のこの季節、どうも気持がすっきりしないので、夕方、近所を散歩している。通ったことのない狭い路地の奥に進んでいくと、ちいさな家並みのどこかからなにかを炊いているいいニオイがしてきた。ずっと若いときからそうして来たのだろう、几帳面に出汁をとって調理する老女の姿が目に浮かぶ。連れあいを亡くし一人になったいま、取っ手がぐらつく小さな行平鍋の中には今夜の料理「とうがらしとじゃこのたいたん」がおいしく出来ているに違いない。


※御目汚、重々承知致候

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