2015年5月12日火曜日

『冬日の窓』 永井荷風




『冬日の窓』は荷風晩年の随筆です。
荷風は東京大空襲で家を焼かれ、その後谷崎潤一郎など友人知人に助けられ明石、岡山と疎開生活を続けます。当時六十六歳の荷風には過酷な毎日だったと思われます。気ままな一人暮らしが染み付いた荷風は疎開先でも問題を起こすことがあったようです。終戦後、いち早く帰京し熱海和田浜の杵屋五叟宅でこの文章を書きました。稀代の自由人であった荷風の思いが吐露された内容になっています。
根拠はありませんが、永井荷風は活版印刷にふさわしい作家だと思います。

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