2015年5月14日木曜日

『舞鶴心中の事実』 高濱虛子



俳人高浜虚子は子規なきあと『ホトトギス』の編集発行者として俳句の発展に尽力しました。一方で『俳諧師』や『風流懺法』のような味のあるいい小説も発表しています。
今回制作の『舞鶴心中の事實』は俳句でも小説でもなく、京都の老舗旅館「H家」の跡取り息子が旅館の女中と心中するという事件を取材したドキュメンタリーです。この事件は当時のマスコミでも大きく取り上げられました。虚子がこれを書いたいきさつはわかりませんが、ひと言付け加えておくならば、虚子にはもっと面白い作品がたくさんあります。これを選んだわたくしもこの事件の野次馬の一人だったということでしょう。

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