2015年5月15日金曜日

『老嬢物語』 ギ・ド・モウパスサン



ギ・ド・モーパッサンの作品は人気があるのか、今も文庫本がたくさん出ています。作品は恐怖・幻想小説として扱われているようです。今回の『老嬢物語』はそんな恐怖や幻想などとは縁のない話で、作者の思い出を書いたものです。モーパッサンが幼いころお針子として通っていた足の悪いおばあさんがいました。彼はおばあさんにいろいろな話を聞くのが大好きでしたがある日、仕事中突然死んでしまいました。検死に来た年老いた医者がおばあさんの若いころのある事件を語り始めます……。邦訳は美文調でいかにも古臭く、読みやすい文章とは言えませんが、何となく懐かしいのでそのままに作りました。古いキャラメルの函のような本になってしまいました。

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